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piano-treeの日記

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広告宣伝は「雨乞い」のようなもの、ブランドは「自然発生」する

日本の漫画やアニメは海外でも人気ですが、「クール」だと思われているかというと疑問です。ビジネスで日本に駐在しているある外国人の友人は、「日本に住んでいる、というとよく勘違いされるけど、自分は漫画オタクではない」と眉をひそめます。一方で、国内ではその人気ぶりがあまりよく知られていませんが、海外で正真正銘にクールだと思われている日本ブランドがあります。「Wagyu(和牛)」です。

このWagyuブランド、国が戦略的に推進したクールジャパンとは対照的に、消費者や生産者、レストラン関係者の間に「自然発生」したともいえるその出自が、広告界にとってとても示唆に富んでいます。

3〜4年前くらいからでしょうか、外国のレストランでWagyuという単語をよく見かけるようになりました。これらの和牛の多くは、和牛といいながら実はオーストラリア産なのですが、海外でいうWagyuとは、神戸牛など純血の和牛「種」を意味します。

オーストラリアでは、それら純血種のほか、アンガス種などとの混血種も「準」和牛としてブリーディングされ、オーストラリア・ワギュー・アソシエーションという団体が品質と等級を管理しています。その名を冠すれば5ドルのバーガーが15ドルで売れるほどの価格プレミアムが付く、Wagyuブランドの盛り上がりに機敏にも目をつけたオーストラリアの食肉業者が、それをビジネスチャンスとして有効に活用したわけです。

こういったことがなぜ日本国内ではあまり知られていないかというと、「仕掛け人」的な人が誰もいないためです。日本の食肉関係者が仕掛けていたのであれば、産地ではなく「種」をもって和牛と呼ぶ、という我々には直感に反する発想をまずしないでしょうし、仮にしたとしても、国産牛のアドバンテージを奪うので積極的に推進はしないでしょう。

そして、実際海外で消費されるWagyuの多くをオーストラリアの食肉業者が生産しているのですから、経産省農水省も大手を振って推進する由はないわけです。そうなると、このWagyuブランド、やはり消費者や生産者、レストラン関係者の間に「自然発生した」としか言いようがないのです。

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