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必要なのは、実は英語ではない――「グローバルな知性」を身につける4つの特効薬

グローバル企業で世界各国の優秀な人たちと接する傍ら、広告会社はじめ日本の名だたる有名企業の優秀な人たちともお仕事させていただく機会に恵まれ、「頭のいい人」「優秀な人」の定義が日本とグローバル企業ではだいぶ違うな、という印象を持つようになりました。

 

批判を恐れず乱暴に単純化してしまうと、日本では難しいことを理解できる人。グローバル企業では、どんなことでも簡単に単純に説明できる人。そんな 人たちが、それぞれ頭がいい、優秀である、と評価される傾向があるように思われます。これはどちらが良い・悪い、ということではありません。

 

グローバル企業では、偉くなればなるほど、非常にわかりやすい簡単な英語を話すようになります。日本でも、ヤフーの宮坂学社長のようにわかりやすく 事業や戦略を語る能力は、マネージメントとして大きなアドバンテージではありますが、偉くなればなるほど話がわかりやすくなる、という一貫した方向性が見 られるわけではありません。

 

グローバル企業には、あらゆる国や地域から様々な文化が持ち寄られているので、文化的なコンテクストに依存しない、誤解の生じ得ない平板な表現が重んじられるのは自然なことです。

 

しかし、ビジネスの世界は、そう単純ではありません。それどころか、多様化する価値観やグローバル化の進展により、その複雑さは増す一方です。世界経済フォーラム(World Economic Forum)が発表した、「The future of jobs:仕事の未来」によると、2020年に重視されるスキルベスト10の第1位は「複雑な問題を解決する能力」です。だとすると、グローバル企業のリーダーたちは、いかにしてそれを単純化して理解し、伝えているのでしょうか。

 

Insight(インサイト:洞察)という言葉があります。グローバルなビジネスの現場では頻出の単語です。数学の証明問題で、補助線というのが あったと思います。検討もつかなかった問題の解が、一本の補助線をひくことによって、まるで魔法のようにつまびらかになっていく。インサイトとは、ここで いう「補助線」になるような、複雑な現実をわかりやすくスライスする視点です。

 

例えば、「〇〇的な」という若者の言葉遣いに対して、何年くらいから使われはじめたのか、特定の起源はあるのか、あるとしたら誰なのか、起源から現 在までに使われ方の変遷はあるのか、文法的にどこが妥当でどこがそうじゃないのかなど、あらゆる軸で検討し、それを「マトリックス」で整理するのが日本型 の知性です。それゆえ、日本の広告会社のストプラ(ストラテジック・プランナー)の方の提案にはマトリックスが非常に多いように思われます。

 

一方、「〇〇派の時代から〇〇族の時代を経て、〇〇系から〇〇的に至る過程で、グループは多様化し、相互の対立はどんどん緩やかになってきた。〇〇 的はその意味で現代的な集団意識」などという視点で、事象をシンプルに整理するのがインサイトです。このような考え方を「インサイトフル」などといったり します。

 

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